A1-Pictures制作のオリジナルアニメーション【リコリス・リコイル】の主人公【錦木千束】の生き方、価値観、考え方で印象に残ったものを以前【千束の価値観 1】と【千束の価値観 2】で書かせていただきました。
今回もその続きです。毎日毎日、生きることに精一杯の方、何かのきっかけになれば幸いです。
なお、一部ネタバレを含みますので、よければ本編視聴後にご覧いただければ幸いです。
六話より
「いいね。それいいね、ジャンケン!」
千束は卓越した動体視力を持ち、相手の視線、服や筋肉の動きを予想して動けます。それを知らずにジャンケンを挑むたきなは飛んで火に入る夏の虫。全線全敗のたきなの顔は、愕然とした表情をしていました。
ジャンケンに負けないということは地味かもしれませんが何かをジャンケンで決めた経験は多くの人が経験あると思います。そこで負けないということは大きな優位性に繋がるでしょう。
特に六話では、リコリス襲撃事件を警戒したたきなの提案で安全が確保されるまで常に一緒に行動することになっていました。その共同生活する上で家事分担をジャンケンで決め、料理洗濯掃除と全てたきなにお世話してもらっており、晩ご飯が楽しみになる程でした。ですが襲撃犯を退け、千束の不意を突いたジャンケンでたきなが勝利を収め、共同生活は解消されてしまいました。
多くの人が認める才能でも使い方次第ということかもしれません。
七話より
「まぁ金メダルとはいかなくても、誰かの役には立てるでしょう」
アラン機関で支援を受けた者は世間的に大きな成果や才能を評価されています。その中には金メダリストもいます。千束も支援を受けた一人ですが、本人は才能を自覚していない様子で、ミズキからも「アランさんの手違いだな」とからかわれていました。
相棒のたきなは「弾丸避けるなんて誰にでもできることではない」と評していましたが、千束は「あれは勘だよ」「弾より早く動けたらメダル獲れるんだけど」と冗談っぽく返しています。間違いなく勘等ではないのですが、弾道の先読みは彼女にとっては勘の延長、予想の範疇で動いているのかもしれません。
なので、自分がしていることは特別な才能ではなくとも、たとえそれが一番にならなくても、できることがあるということでしょう。一話でも「困っている人を助ける仕事」と言っていたように今の自分にできることをして、誰かの役に立てればいいと千束は考えているのだと思います。
「私もいただいた時間でヨシさんみたいに誰かを」
意図せず千束が探していた恩人、フクロウのチャームと時間をくれた相手が喫茶リコリコの常連、吉松シンジと判明しました。吉松の方は名乗ることも認めることすらできないと千束から目を逸らします。
十年探していた相手、ありがとうと言いたいだけと言っていた千束も、いつものような明朗な雰囲気ではなく感謝と困惑の感情が入り交じっているようでした。以前にも「誰かの時間を奪うのは気分が良くない」と話していましたが、自身が時間をもらった側として奪う権利は誰にもないということではないでしょうか。
誰かを、のところで吉松に遮られてしまいましたが、六話で「私はリコリスだけど誰かを助ける仕事がしたい」に繋がるのでしょう。
何より、この千束の時間に対する価値観が好きです。【いただいた時間】への感謝と【時間を奪いたくない】という自身の【残った時間】を大切に思っているからこそ、誰かの時間も大切なものと考えているのだと感じます。
個人が持つ時間は有限であることは誰もが知っていますが、残り時間を意識して生きている人は少数派です。この世界に生まれ、命という時間をいただいた僕らは何をするのか、今一度考えていきたいと思いました。
「約束を守ったんだ。その方が先生らしい。やるなぁ、千束を欺くとは」
ミカは千束の恩人が吉松だと知っていました。旧友として、大切な人として、彼との約束を守り、千束には秘密にしていたのです。千束は「その方が先生らしい」と納得したようで、責めるのではなく茶化すように「やるなぁ」「気にすんなよー」と敢えてフランクに接します。ミカの葛藤を汲んでのことでしょう。
ミカには秘密にしていた後ろめたさ、千束には感謝を伝えたかった吉松に受け入れてもらえなかったこと、わだかまりを残さないように明るく振る舞い、本編では場面が翌日に切り替わっています。千束とミカのことなので、これ以上は込み入った話はせずにいつも通りの雑談をしていたと想像しています。何も言わずとも伝わる二人の関係性は血の繋がりこそありませんが【家族】に見えました。
「千束が来ましたぁー!」
喫茶リコリコに千束が来る時の
職場での第一声、明るく元気に溌剌にやって来た千束は、前日の事をまるで気にしていないように見えます。
たきなもミカも今日は休みでも仕方がないと考えていたくらいで「今日くらいは休ませてやろう」とミカも言っていたくらいでしたが、千束はいつものように何事もなかったようにリコリコに来ました。どちらかと言うといつも以上に元気に複数アングルから描写されています。そして今日も賑やかな店内でコーヒーの香る中、千束の望む時間、喫茶リコリコの営業が続いていくのでしょう。
リコリコ制服に着替え、フクロウのチャームに二拍手する千束は、恩人の吉松に受け入れられなくても感謝の気持ちは変わらないと言っているようでした。お店で働いていれば、またお客さんとして吉松が来てくれる、そして何事もなかったように今まで通りに接していきたいと彼女なりの想いがあったのではないでしょうか。
八話より
「見た? 見た? 私、撃ったの一発だけ。どーよ?」
「ほめられたー♪」
千束の戦い方は命大事に、ということで死者は出しませんが非殺傷弾や窓ガラス等の現場破損物をクリーナー業者に改修してもらう費用が掛かり、リコリコでも利益度外視の食事提供もあいまって、赤字を垂れ流していました。
見兼ねたたきながリコリコ経理に就任し、経費の無駄遣いや節制を徹底していきます。現場を壊さず現状復帰のしやすい仕事を心掛けるよう千束に指示したり、弾の撃ち過ぎと千束を死角から捕縛したり、千束の手綱を握るようになります。リコリコでもミズキの冷蔵庫の開けっ放しを注意したり、ミカのレジ打ちを代わって驚きの早打ちを披露したり、クルミが運んだお皿をぶちまける寸前で空中でキャッチしたり、ため息が漏れる程に奔走します。
そんな中で爆弾解体の依頼にて、報酬を出し渋る相手に対して、報酬を払おうとしない相手にそれまで現場で何発も撃っていた千束が一発だけ反撃で撃っただけで済むようになりました。これは千束の成長というより、たきなの日々の努力の賜物かもしれませんが、アメとムチで褒めて伸びるタイプと認識しているので「よくできました」と千束を褒めていました。
ちゃんとできたら褒めてもらう、そんなアピールを忘れてはいけませんね。ここの二人で手を合わせるシーン、とても素敵でした。
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引用元
🄫Spider Lily/アニプレックス・ABCアニメーション・BS11
【リコリス・リコイル】
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https://lycoris-recoil.com/
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